国土の約七割が山岳地帯の日本では平安の昔(千年前)から修験道・千日回峰行など山中を駆けることが行われてきました。近年国内における山岳マラソン・トレイルラン等の山中を駆ける競技人口は爆発的に増加しています。一方、国体(国民体育大会)における山岳競技から縦走競技・踏査 競技は外され、2008年からは登はん競技のみが行われることが2006年度に決定しました。我が国の山間地域の活用面からも自然の山道75%以上が競技規定にあるこの「トレイル・ランニング」がもっと盛んになってもよいのではないでしょうか?
国体から外された縦走・踏査の競技人口の吸収の場としても最適であり、この競技は山間地域すなわち僻地ほど適地で山中を走り周ることが最良の訓練でこの競技のために何の道具も不要ですから僻地に住む子どもの達の中から世界に羽ばたく選手が生まれることを夢見ています。なにしろ国土の約七割が山岳地帯ですから!欧米では自然の中を駆けることは中世から近世にかけクロスカントリーをはじめオリエンテーリングなど様々な形でスポーツとして一般化してきましたが、最近ではマウンテン・ランニング、トレイル・ランニング競技がとても盛んで幾多の専門誌やその多数の競技人口から各国の陸上競技連盟の正式競技種目にもなっており、オリンピックの正式種目を目指した運動も始まっています。
日本でこの競技を始めようとするランナーや主催者にとって、トレイル・ランニング競技の「グローバルスタンダード」やノウハウ等はどこに訊ねれば解るのでしょうか?
手がかりも足がかりもないのが今の現状です。各々勝手に自己流ではじめているだけで共通ルールもありませんからただ闇雲に走るだけです。それではスポーツとして確立しませんし普及していきません。また自然環境保護の普及・啓発・指導等には欠かせない自然体験活動の拡充という面からも自然の中に分け入り活動するこの競技は新たな試みとなります。昨今の自然災害多発、青少年の異常犯罪の頻発に対する国民の意識覚醒と改革に、より多くの方々に知ってほしい自然の中での活動が青少年に与える教育効果、自然と人間の調和の見直しそしてそれを目指した競技会の開催は社会的波及効果も大きく多くの賛同が得られるのではないでしょうか?そしてその目的は「トレイル・ランニングを通じて自然と人への理解を深めより豊かな人間性を育むことに寄与することです。」特に環境問題・自然との接し方は一国の問題ではなく全地球的な協力なくしては適えられない問題であるが故です。
競技会をできるだけ国際大会と位置づけ外国からの招待選手と同時に日本選手が欧米の大会に積極的に参加することを奨励しその支援を行い、そうした活動を欧米の関連団体とオリンピック正式種目への活動と共に国際的協力関係の強化をしていくことから、地球の緑化環境保護につなげることができるのではないのでしょうか? それらの課題の解決への帰結として「日本トレイルランニング協会」の設立があって良いのではないのでしょうか、そのような思いを数年前より言葉にし、形にすることに賛同する方々が集まり今日に至っております。個人・団体を問わずその趣旨に賛同される方は是非、会員となり競技者・サポータとして競技を楽しみながら地球環境の緑化・改善にご協力頂けることを願っています。
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